本記事では、『Ark:Survival Evolved』の新DLC「Aquatica」を10時間ほどプレイした上で感じたゲーム性と問題点、「圧倒的に不評」な理由について率直にお伝えします。
はじめに
期待していた10周年記念DLC「Aquatica」
「Aquatica」は、『Ark: Survival Evolved』の10周年を記念して発売された、水中が舞台となる新マップDLCです。
マップの活動範囲の95%が水中となっており、多くの新エングラムや生物が登場することで話題になっていました。
私が今までで一番長くプレイしたサバイバルゲームがこの『ARK』で、どのマップも楽しんできたので今回の「Aquatica」にもかなり期待していました。
ですが、正直なところ擁護のしようがないほどの過去最悪のマップでした。
Steamでの高評価わずか13%「圧倒的に不評」

発売から1日経った現時点でのレビューは圧倒的に不評 (13%)。
MODがすべて使用できなくなる、既存のセーブデータが消失する、背景会社とのトラブルなど、すでに多くの問題がSteamレビュー上で指摘されています
確かに、このような技術的な問題は既存プレイヤーからすると確かに致命的ともいえる問題です。
しかし一方で、「Aquaticaそのもののマップとしての出来栄え」については、あまり語られていないように感じました。
「本当にそこまで悪いのか?」「水中マップとしての面白さはあるのではないか?」そう考えた私は、あえてプレイを継続してみることにしました。
本記事では、そうした技術的なトラブルとは切り離し、純粋に「Aquatica」というマップのゲーム体験に焦点を当てて、率直な感想をお届けします。
DLC概要

タイトル | ARK: Aquatica |
---|---|
特徴 | 水中を舞台とした10周年記念マップ |
発売日 | 2025年7月16日 |
日本語対応 | あり |
価格 (定価) | 1700円 |
Steamレビュー | 圧倒的に不評 13% (835件) |
あなたが目覚めたのは「Aquatica」- 広大な海底バイオームに沈んだARK。そこは、かつてない過酷な環境が待ち受ける場所だった。 凶悪な水圧、渦巻く急流、 変化し続ける過酷な環境、 そして深海に潜む未知の生命体。 Aquaticaでは、生存者たちはエレメントの起源を探り、 試練を乗り越えた者だけがたどり着ける未来を垣間見る。 これはARKシリーズ初の、非正史の神話DLC。 生存という概念を、新たな次元へと導く物語だ。

評価 (2.0 / 5.0)
【評価: 】
10周年記念、マップの95%が海、有料DLC、MODではない公式の開発と、リリース前から大きな期待をさせる内容でした。
新たに登場した生物やそのギミック、水中の景観などは個人的にはかなり好印象で、コンセプトそのものは好感触でした。
しかし、それらを踏まえてもあまりにも致命的な問題がいくつもあります。
最序盤からランダムに発生し続ける即死バグに、ゲーム本体の異常な重さと酷いグラフィック。
これは明らかにデバッグ・最適化が不十分であることを示しています。
DLC自体の出来が悪いうえ、ARK本体のアップデートにより「Aquatica」のプレイとは関係ない既存プレイヤーのセーブデータにも不具合を起こし、過去最低の評価を受けています。
「Aquatica」の致命的な問題点
あまりにも重すぎるマップ

筆者のPC環境(ミドルスペック帯)
普段の『ARK』では、最高設定でも100fps前後でプレイしているところ、「Aquatica」では10 ~ 30FPSでプレイすることになりました。
『ARK』の新DLCはいつも最初に問題を抱えているのは承知なので、最適化不足に関しては目を瞑ってプレイしていたのですが、いくらなんでも重すぎます。
深海から地上までがすべて作られているのでマップ全体の重さは納得できますが、いつまでたっても軽くならないどころか、水中では10FPSを切ることも。
少し時間が経てばよくなるものかと思っていましたが、そんなことも一切ありません。
そして、いくらゲームのグラフィック設定をあげても、すべてがまるで昔のゲームのような画質になります。

ランダム即死&アイテム全ロストの超絶不快バグ

ゲームを辞める決め手になった最悪のバグです。
最初はそういった新ギミックかと思って真剣に検証していました、しかしプレイを進めるにつれ、その不規則さと理不尽さを疑いネットで調べた結果、バグであることに気づきました。
海を舞台にしたマップを謳っておきながら、海に入ると不規則でランダムにテイムした生物ごとプレイヤーが即死し、さらにロストしたアイテムも回収不可。
原因は、接触すると即死級のダメージを受ける「溶岩のダメージ判定」が、本来ありえない浅瀬や海の一部にまで適用されていることらしいです。
いちばん難易度の低い初期エリアに即死判定が密集

特に恐ろしいのは、ゲーム開始時に選択する「Very Easy」エリアにこの「溶岩のダメージ判定」が集中している点で、ひどい場所では海岸からわずか3メートルほど泳ぐだけで即死します。
この即死エリアは見た目からまったく判別できず、発生も完全にランダムで予測不能。
そして、判定の具体的な位置も見えないため、アイテム回収に向かうたびに即死し続けます。
これまでに経験したどのゲームの「プレイ不可レベルのバグ」よりも致命的で、さすがにプレイを継続する気にはなれませんでした。
すべてのMODが使えなくなり、既存のゲームデータが消失する

私は普段から『ARK』をプレイしているわけではないため、この問題を実際に体験したわけではありません。
ですが、「Aquatica」リリースと同時に本体アップデートが行われ、DLCを購入していないプレイヤーにも影響が出たようです。
すべてのMODが使用不可となり、既存のセーブデータにも復旧不可のデータの消失などの深刻な不具合が発生。
もはや「Aquatica」の出来栄えがどうこうという話ではなく、関係ない既存ユーザーにこそ最悪な出来事になっているようです。
実際、「Aquatica」のレビューの低評価のほとんどはこれらのゲーム本体のアップデートに関するものでした。
プレイ後の率直な感想
ゲームの重さに疑問を感じながらも、序盤を楽しむ

DLC発売直後のAM2:00に購入し、翌日からフレンド7人とプレイ開始。
新しく、魚人のようなキャラクターカスタマイズも実装されていて、かなり期待が高まりました。
最初は、いつも通り「Very Easy」のエリアを選択。
時間が経ってマップを読み込めば軽くなると信じながらプレイし、水中中心のマップデザインや水中の景色や作りに感動して序盤は楽しんでいました。
本題の海へ挑戦し、謎の即死に遭遇

他のマップとは違い、酸素や泳ぐスピードが強化されており、「水中生活が前提のマップ」だと感じて、さっそく海へ。
水圧のような仕組みがあるだろうとは想像していたので、みんなでいかだで進んでいましたが…..何もないところでフレンド全員がほぼ同時に即死。
「呪いのようなギミックで、特定の装備やバフが必要なのかも」と思い、いろいろ試しながら狭い陸地の探索を続けていました。
一番やさしい「Very Easy」のエリアで即死しているので、他のエリアなら改善するなどといった考えはあるわけもなくなく。
いつになったら海にいけるのか疑問に思いながらも、陸地でプレイし続けていました。
即死がバグであることに気づく
偶然、高レベルの恐竜に拠点を破壊されて自暴自棄になり、「Very Hard」のエリアからスタートしてみました。
ですが、どれだけ深く潜ってもあの理不尽な即死は起きません。難易度が高いほうが安全・・・?
この時点で、ようやく「これはバグでは?」と疑い始めネットで調べてみた結果──やはりバグでした。
試してみたところ、マップ北側の浅瀬全域に「即死判定」があることが判明。以降は北側を避け、南側を中心にプレイを続けていました。
致命的なバグながらも、ある程度規則性が分かったので、不満を抱えつつもプレイを継続。
しかし、他エリアの水中にも「即死ゾーン」が存在していたようで、貴重な資源やテイムした生物をすべてロスト。
この理不尽さで、ギリギリ保っていたゲームへのやる気を完全に失いました。
返金申請は受理されず

今までもDLCの発売初期は不具合が多かったのですが、MODを公式が製品化した無料のマップであることも多いのでわざわざ話題にすることはありませんでした。
しかし、今回はオリジナル公式開発のDLCで10周年記念、そして水中世界という独自のテーマで有料。
流石に返金申請を出しましたが、Steamの返金ポリシーである「2時間以内」に引っかかっているので結果は却下されました。
まあ、一応遊んではいたので仕方ないかもしれません・・・。(プレイ時間の半分は非公式サーバーの立ち上げテストだったんですけどね。)
追記
もう翌日には、多くの不具合に対する対策アップデートの実施予定が公式よりアナウンスされました。
致命的なバグや技術的な問題が解消されれば結構面白いと思うので、今後の改善に期待したいところです。
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