本記事では、『ロードナイン』をリリースから現在まで1ヶ月しっかりプレイした上で感じたゲーム性、そして全体の魅力や気になった点について、率直にお伝えします。
はじめに、筆者は公認クリエイターでも案件を受けているわけでもないので、一切の忖度なしで書きます。結論から言うと、正直なところおすすめはしません。
それなりに長く楽しんでプレイさせていただいたゲームなので、しっかり振り返ってみます。
この記事では、その理由も含めてプレイして感じたことを率直にまとめました。お察しの通り、ネガティブな内容が多く含まれるので、そういった話が苦手な方はご遠慮ください。
はじめに

MMORPGジャンルにおいて、筆者は普段PC用のものを遊ぶことが多いので、モバイル向けタイトルにはあまり馴染みがありません。
それでも同ジャンルの類似作として『ODIN』はそれなりにやり込みました。他に『HIT』や『ArcheAge War』も軽く触れたことがあります。
今回は、そうした類似のモバイル向け韓国産MMORPGの経験から、1ヶ月で主要コンテンツを一通り遊んだ上でのロードナイン独自の部分での感想をまとめていきます。
なお、大規模PvPやサーバー対抗PvPといった要素については未実装のため本記事では扱いません。
ゲーム概要

タイトル | ロードナイン (LORDNINE) |
---|---|
ジャンル | MMORPG (スマホ / PC対応) |
リリース日 | 2025年7月31日 |
料金体系 | 基本プレイ無料 |
販売元 | スマイルゲート (Smilegate) |
開発元 | NX3GAMES |

ゲームの魅力と特徴
公式RMT「NEXT Market」

ゲームを起動して放置するだけで現金を稼げてしまう──そんな夢のような仕組みを実現する「NEXT Market」の存在が最高です。
SteamコミュニティマーケットやCS:GO(CS2)のスキン売買を思わせる懐かしさがあり、さらに実際に現金化する事ができる点が、昨今のゲームの中でも革新的です。
正直、ゲームに対する不満は山ほどありますが、それでもこのシステムだけで「最高のゲーム」と言えるほどの魅力を感じます。
すべてのゲームにこのシステムを導入してほしいほどです。
しかし、このシステムも「リリース当初から継続して効率的にプレイし、それなりに課金も行って前線を走っている」といった条件の上でのみ成立します。
加えて、ゲーム自体の人気や人口は決して多くなく、時間が経てばたつほどアイテムの供給が増えて価値が下がることは明確なため、これだけで良いゲームとは言い切るのは難しいところです。
課金額は相対的に安め


課金圧そのものは強めですが、類似の韓国産MMORPGと比べると実際に必要な課金額は驚くほど低く、体感で5分の1程度です。
例えば、3〜4万円クラスの性能を持つ乗り物が公式ストアで1,500円で購入できたり、紫アバターも天井1万円ほどで比較的安価に入手できます。
類似の韓国産MMORPGをプレイした方からすると、かなり良心的でしょう。
ゲームの問題点
中立的に評価していたつもりですが、それでも不満点を挙げるときりがないほど多くありました。しかし、これらは多くのプレイヤーにも共感いただける部分だと思います。
ガッツリ遊んでいる人にとっては大した問題ではないかもしれません。ですが、人口の維持がカギとなるMMORPGにおいては、決して軽視できない重要な課題だと思います。
なお、現時点でのコンテンツ不足や今後のアップデートについては、時間とともに改善されていく可能性が高いため、ここでは取り上げません。
量産型で”自分流”とは程遠い


本作は典型的な韓国産量産型MMORPGで、戦闘システムや育成ルート、クエストなどの仕様に目新しさはほとんどありません。独自仕様も一応ありますが、特筆するほどのものも無いように感じます。
特に、タイトルにも入っている「自分流MMORPG」要素として60種類以上の職業が用意されていますが、実際には最適解がほぼ決まっており、全員が同じ構成に行きつきます。
せめて武器ごとに異なる選択肢があれば面白かったかもしれませんが、現状ではPVP、PVE共に結局どの武器種でも大体同じ構成に収束する仕様になっており、豊富な職業選択が全く活かされていません。
システム周りの不便さ
システム周りも類似ゲームに比べて目立った優位性はないうえ、意味不明な仕様や不便な機能で気になる点は多いです。
今書きながら思いつくだけでも、これだけの不満点があります。
取引所UIやギルド取引に関する機能などにも気になるところはありますが、今後のアップデートで改善される可能性があるので省略しました。しかし、ここで挙げた問題についての改善はあまり期待できないでしょう。
根本的な部分でのストレスが大きく、プレイ中に感じる違和感や不便さはかなり目立ちます。
PCでのプレイがほぼ必須

本作はスマホ向けMMORPGとしてリリースされていると認識していますが、効率的に遊ぶにはPCがほぼ必須と言えます。
当初期待していたオフライン狩りの効率は、オンライン時の10分の1程度に過ぎません。そのため、効率よくプレイするには24時間端末を稼働させ続ける必要があり、これができないと大きな差がついてしまいます。
さらに、高性能なスマホでなければ大規模戦や人が多い場面ではまともに操作できず、アプリが落ちることもあります。スマホ向けゲームであるはずが、実際にはPCでの長時間プレイが求められる仕様になっています。
公式にも、スマホからPCをリモート操作する専用アプリが出されています。
課金キャンペーンの失敗
ロードナインの課金面で特に問題視されたのが、序盤に登場した「時の欠片パック」です。課金について語るうえで、この話題は避けて通れません。
このパックは「買わないと差がつく」という強烈な課金圧を感じさせ、多くのプレイヤーにゲームの印象を大きく変えさせたキャンペーンだったでしょう。

- 低価格路線だったゲーム性に突然の“万円単位パッケージ”を投入
- 条件達成から24時間だけの限定販売&再販なし
- 条件設計が甘く、敢えてレベルを下げる必要があった不自然さ
- 買うだけで戦力が大幅に上がるため、工夫の余地がない
このパックを購入できたかどうかで序盤の戦力差は一気に広がり、買えなかった私にとっては、すぐに引退せずとも「今後は無理に課金や育成を頑張っても無駄」だと諦めるきっかけになりました。

実際、当時は 6,000〜8,000ほどの戦闘力差 が発生していた記憶があります。
類似ゲームと比べると、強力な乗り物やアバターに必要な課金額はかなり控えめで良心的な部分もあります。
しかし、この時期と条件のパック販売は、プレイヤーの人口減少やモチベーション低下を招く大きな失敗だったと言えるでしょう。
販売に時間制限を設けず、金額や内容を半分以下に抑えるなど、改善の余地はいくらでもあったでしょう。例えば、他のゲームにあるような、レベル達成で報酬を受け取れる成長パスの形が理想的だったと思います。
プレイ後の率直な感想
韓国産スマホMMORPGは、結局のところバランス調整以外で差がつきにくいんでしょうかね。UIも仕様も全て全く同じゲームに見えます。
結局、長く遊べた理由のすべてはNEXT Marketの存在です。
単純なゲーム性を度外視しても、昔からCS:GOやSteamでの取引を楽しんでいたこともあり、この仕組みは非常に魅力的に感じました。当時のSteamでも、ゲームをほとんどプレイせずともアイテム売買を楽しむプレイヤーが多かった印象です。

現時点で継続しているプレイヤーの多くは、「ゲーム性そのもの」よりも「現金化できる点」に価値を見出している層ではないかと思うんですが、どうでしょうか?
PCを24時間稼働させる電気代よりもNEXT Marketの収益が上回っている間はゲームを続けますが、1ヶ月経過した現時点で、すでに継続する美味しさはありません。
また、贅沢な悩みでフィールドボスをすべて占領できているものの、それでも得られるアイテムの価値よりも労力の方が上回っていると感じてきています。
批判的な内容が多くなってしまいましたが、NEXT Marketの画期的なシステムが大好きです。もっと流行ってほしいと心から願っています。
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