本記事では、『Mecha BREAK』のPVPモード(境界戦場)を10時間ほどプレイした上で感じたゲーム性、そして全体の魅力や気になった点について、率直にお伝えします。
はじめに

『Mecha BREAK』は2025年7月2日にリリースされたばかりの最新メカ系ゲームです。
話題性も高いので、まだプレイしていなくとも、名前を知っている人も多いんじゃないでしょうか?
一見するとメカ好き向けのマニアックなゲームに見えますが、実際に遊んでみると操作感は意外にもシンプルで、思っていたよりもカジュアルに楽しめる設計でした。
リリース直後で不安定な点はあるものの、メカやロボットに興味が無い人にも、ぜひ一度遊んでみてほしいタイトルです。
ゲーム概要

タイトル | Mecha BREAK (メカ ブレイク) |
---|---|
ジャンル | TPS / メカ / シューティング |
プレイ人数 | 1人 ~ 6人 (オンライン) |
発売日 | 2025年7月2日 |
日本語対応 | あり |
価格 (定価) | 基本プレイ無料 |
Steamレビュー | 賛否両論 61% (10,791件) |
「Mecha BREAK」は、近未来SFメカをテーマとしたアクションシューティング対戦ゲームです。 プレイヤーはエースパイロットとなり、仲間と共に様々な機体を操り、世界各地の敵対勢力を撃退し、世界的な危機を解決するため、パワフルで火力全開の立体的バトルを楽しめます。

評価 (3.2 / 5.0)
【評価: 】
操作性やゲームシステム、グラフィックなど、ゲームとしての基本的な完成度はすべて高く、このジャンルが初めてでも十分に楽しめます。
機体デザインは素人目で見てもカッコよく思えるほどよく洗練されており、メカ好きにはたまらないこと間違いなし。
メカゲー初心者でも取っつきやすい設計が魅力的ですが、スキル説明文の分かりにくさやロール間のバランス差、マップとの相性に左右されやすい仕様など、ストレスを感じる部分も少なくありません。
現時点では実装直後ということもあり不安定な点がいくつかが目立ちますが、今後のアップデートによる改善には大きな期待が持てます。
ゲームの魅力と特徴
Eスポーツ風なゲームデザインと役割分担


本作にはすでにランクマッチも実装されており、対戦バランスやロール設計からも競技性を強く意識した作りであることが伝わります。
実際にプレイしてみた感覚としては、少しだけですが『Overwatch 2』に近い印象。 (未プレイですがおそらくガンエボも)
また、ロールごとの性能差や役割は非常に明確で、ヒーラー、タンク、接近/遠隔DPS、フランカー、バランス型などのように、それぞれの役割に特化した機体が揃っています。
などなど。
すでにインターネット上では、「理想のチーム構成」や「相性の良い組み合わせ」について議論している投稿も多く見られます。
機体のデザインが超イケてる

本作に登場する機体は、『アーマード・コア』を彷彿とさせるデザインが多く、メカ好きなプレイヤーにとってはたまらないビジュアルになっているはずです。
また、機体の染色も細かい部位ごとに設定可能なので、見た目に強いこだわりを持てるのも大きな魅力。
PVP対戦やスコアとは関係なく、純粋に機体をかっこよく仕上げるカスタマイズ自体が楽しみになる可能性を感じました。
正直、メカものにまったく興味のない私でも「うわ、これはさすがにカッコいいな……」と素直に思えます。私はパンサーのデザインが一番好きです。
意外にもわかりやすいシンプルな操作性

本作では、武装、EN(エネルギー)、アーマーなど、一見するとロボット系特有の専門用語が並び、取っつきにくさを感じます。
しかし、実際にプレイしてみると驚くほど直感的でシンプルな操作になっており、思っていたよりもずっとハードルは低く感じました。
多くの機体は上記のような操作構成で、ややこしいコンボなどもありません。
用語は難しいものの、ロボット・メカ系にまったく触れたことがないプレイヤーでも十分に遊べる作りになっています。
気になった点
キャラクター性能差が大きい

10時間ほどプレイしただけでも感じましたが、おそらく誰がプレイしても明らかにぶっ壊れている機体がすぐに分かるほど、機体性能のバランスは悪いです。
実際、後から攻略情報を調べてみたところ自分が感じた印象とほとんど差はなく、「強い」とされているキャラクターは、やはりその通りに紹介されていました。
本作は機体数も多く、最大6人のチーム編成が可能ということで、理論上は無数のパターンがあるはずですが、チーム構成の最適解はあっさり見つかってしまう印象です。
「これが最強じゃね?これ以外ピックする意味ある?」と感じた編成の大部分は、そのままネット上でも初心者~中級者へおすすめの「強力な構成」として紹介されていました。
もちろん、まだ実装直後のタイミングなので、今後バランス調整が入ったり、競技シーンの発展によって新しい戦術が発見されるでしょう。これらは現段階での評価です。
ただ不快感の強いマップギミック EICパルスジャミング

本作には水位の上がるギミックのように、個性的なギミックもいくつか用意されていますが、その中でも「EICパルス・ジャミング」だけは、正直に言って何が面白いのか理解できませんでした。
このギミックが発動すると「視界が悪くなって機体のロックオンが不可になり、敵と味方が判別できなくなる」のですが、戦略性や駆け引きを生むというよりは、ただ不快感を与えるだけな印象です。
一緒にプレイしていたフレンドたちも皆、プレイ中にこのギミックが登場するたびに微妙な空気になり、盛り上がることは一切なく、終始ストレスの原因にしかなっていませんでした。
このEICパルスに関しては、ゲーム体験を純粋に損なっているだけの要素に感じられました。
ゲームモードや仕様が分かりづらい
読んでもほとんど理解不能な武装(アビリティ)

操作自体は他ゲーム同様でシンプルで直感的なのに、用語や説明が専門的で分かりづらいです。
実際には他のゲームに近い仕組みなのに、まるで難解なシステムのように書かれていて損している印象があります。

メカ好きには伝わるのかもしれませんが、新規プレイヤーにとっては無駄にハードルが高く見えるのがもったいないと感じます。
直観的にわかりづらいゲームルール

本作には、ペイロード、旗取り(CTF)、デスマッチ、エリア占領といった、他の対戦ゲームでもおなじみのルールが用意されています。
しかし、それらのゲームモード名はすべて独自名称に置き換えられているうえ、説明も簡略化され過ぎています。
たとえば、いざモード名を見ても「これって何をすれば勝ちなの?」と迷う場面が多く、ゲーム開始前から仕様を正確に把握しにくいです。
対戦ゲームに慣れているプレイヤーでも、直感的にルールを理解することが難しい設計なのではないでしょうか?
視認性の悪いUI、ピン、シグナル

さらに、これは全モード共通ですが、目的地のマーカーやピン、進行方向などが非常に見づらいです。
ミニマップの表示や方角、ピンの色、サイズ、表示距離などが見づらく、UI的な視認性の低さがゲームプレイのストレスに繋がっています。
これは「周辺視野や状況判断によるプレイヤー能力依存の競技性の高さ」という話ではなく、UI設計そのものの問題だと思います。
他の対戦ゲームでは、目的やルートが初めてでも直観的にわかりますが、それに比べて本作は「意識しなければ何をすべきか分からない」シーンが多いと感じました。
マッチメイキングとロール選択の問題

マッチのバランスの悪さについては、Steamレビューや他の方も挙げられていますが、それに関しては今後ランク人口が増え、戦術やランク層が最適化されると問題にはならないと思うので、割愛します。
それよりも致命的に感じるのが、ヒーラー系の機体がいないまま始まることがある点です。
このゲームでは、一部の限られた機体とヒーラー機体を除き、自己回復手段やそれらのギミックは全くありません。
そのうえ、ヒーラー機体がチームに最低一人いなければならないなどといったルールも存在しないため、チーム内でヒーラー機体がいなければゲームが破綻します。
半端なHPであれば、生き残るのですらデメリットにすらなります。
プレイ後の率直な感想

フレンド4人と、全員が予備知識ゼロの状態から基本モード「境界戦場」を約10時間プレイしました。
すでに書いている通り、私はガンダムやロボット、その他メカ系のゲームには今までまったく興味がなく、プレイした経験もありません。
そのため、最初は武装やUIの表記、用語などもピンと来ず、いわゆる「メカ系ゲームのセオリー」のようなものも全く分からないままで、正直あまりプレイする気にはなりませんでした。
ところが、いざ遊んでみると操作は意外にもシンプルで、ゲーム経験が多少ある人ならすぐに慣れそうな作りになっていることに驚きました。
ビジュアルやUIこそメカ感は強いですが、複雑な操作や機体カスタマイズを求められる場面はありません。
ゲームとしての完成度も非常に高く、モードや要素も充実していて、今後も一定の人気は維持されそうだと感じました。

今回は「境界戦場」モードのみをプレイしましたが、他にもPvPvEモードやストーリークエストなど、まだ触れていない要素も多く存在し、ゲーム全体のボリュームはかなり多めです。
総じてゲームの完成度は高く、メカに興味が無くとも純粋に楽しめたとは思うのですが、現段階では「ランクマッチを回したい」とか「ソロでもやり込みたい」とは思えませんでした。
複数人で初プレイをワイワイ遊ぶには良いけれど、それ以上の熱量を持って遊ぶには、やや合わないかなという感じです。
個人的には、今後のE-Sports (競技性)的な視点での展開に期待しています。
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