【Chrono Odyssey CBTレビュー】現段階ではかなり厳しい……買い切り×激重MMOの高すぎる敷居 - GameRoamer

【Chrono Odyssey CBTレビュー】現段階ではかなり厳しい……買い切り×激重MMOの高すぎる敷居

ゲーム関連

2025年にリリース予定の大型MMORPG『Chrono Odyssey(クロノオデッセイ)』。Unreal Engine 5で描かれる圧倒的グラフィックと、ノンターゲティングなソウルライクアクションで話題になっています。

MMORPGを待ち遠しく思っている私も早速、6/20~6/23に行われたクローズドβテスト(CBT)を実際にプレイしてみました。

期待感も大きかったのですが、実際にCBT(クローズドβテスト)をプレイしてみた率直な感想は「重すぎて遊ぶ以前の問題では?」というものでした。

ゲーム概要

タイトルChrono Odeyssey (クロノオデッセイ)
ジャンルMMORPG / アクション / ソウルライク
発売予定日2025年 秋 ~ 年末
日本語対応あり
価格(定価)未定
販売元Kakao Games (カカオゲームズ)
開発元Chrono Studio

Chrono Odyssey – 次世代アクションMMORPG. Unreal Engine 5を使用した息を呑むほど美しいグラフィック、広大で複雑に設計されたシームレスなオープンワールド、時間操作を利用したダイナミックなアクションベースの戦闘スタイル、豊富なカスタマイズを楽しめます。

要求スペックが高すぎるゲームの重さ

ミドルスペック環境ではまともに遊べない重さ

Chrono Odysseyをプレイしてまず感じたのは、圧倒的なゲームの重さです。

今年発表された『モンスターハンター ワイルズ』と並ぶ、もしくはそれ以上に重く感じたほど。

筆者のPC環境(ミドルスペック帯)
  • RTX3060TI
  • Corei5-12400F
  • メモリ64GB

自分では“ミドルスペック程度”のPCだと考えているのですが、それではまともにプレイするのが難しいと感じるほどの重さでした。

  • グラフィックをすべて最低設定にしてようやく 50~60FPS
  • EPIC(高)~CINEMATIC(最高)では 30~40FPS程度

しかもCBT時点ではDLSSなどの最適化技術に未対応。この状態でリリースされた場合、果たしてどれだけのユーザーが快適にプレイできるんでしょうか?

ノンターゲティングの戦闘が、重さで破綻する恐れ

ソウルライクでアクション性の高いノンターゲティングバトルが魅力なようですが、マシンパワー不足での低FPSでは、それら要素を楽しむのは難しいと感じます。

私が使用した職業「アーチャー」は敵をしっかり狙って攻撃する必要がある職ですが、ゲームの重さによる低FPS(~50FPS)の環境ではまともにエイムできないレベル。

ソウルライク風なうえに、ヘッドショットもあるゲームなので、これが製品版で改善されて少し良くなる程度では、解決しないと思います。

エイムや狙いを要求される職は、快適にプレイするために高いFPS(100~)が求められるため、非常に高いマシンスペックが必要です。そうでなければ、プレイ時にハンデを背負うことになり、職業差も大きく出るような気がします。

MMORPGとしては珍しい「買い切り型」

「買い切り型」による人口不足への懸念

Chrono Odysseyは、MMORPGとしては非常に珍しく、ゲームを有料の買い切り型で販売するとのことです。

私自身、長年PCゲームやオンラインRPGに触れてきましたが、「買い切り型」のMMORPGというのはほとんど見た記憶がありません。

買い切り型MMORPGタイトル価格の参考
FFXIV 6380円
New World 9600円

今回のような買い切り型のゲームは、確かにBOTや不正行為、アカウント売買対策に効果的だと思います。

ですがその一方で、やはり気になるのはMMORPGで最も重要な人口の維持です。

「お金を払わないと遊べない」という前提がある以上、カジュアル層や様子見でプレイする勢が参加しづらく、結果的に人口が少なくなるリスクがあり、それによって課金者のモチベーションも続かなくなる可能性が考えられます。

「重い×買い切り型」は不安要素が大きい

問題はそれだけではありません。

Chrono Odysseyは、重い上に買い切り型という仕様になっているため、ユーザー側のプレイへの敷居が非常に高いです。

もしこれが2000円前後の価格帯なら、「とりあえず試してみようかな」と気軽に買えるかもしれません。

でも、6000円以上のフルプライスになると話は別。「ちゃんと動くか不安」「ゲームが合わなかったらどうしよう」という気持ちから、購入を見送る人も多いはずです。

私も価格次第ではしばらく様子を見ようと思っていますが、同じような考えの人はきっと少なくないと思います。

UE5だが、なぜか高画質に感じられない

Chrono OdysseyはUnreal Engine 5を使っており、「最先端のグラフィック」を売りにしています。

確かに、一般的には高画質な部類ではあるものの、実際のプレイではそれほど高画質には感じられませんでした。

景色は綺麗でも、キャラクターのモーションやグラフィックにはどこかチープさを感じます。

(正直、斜め横走りやジャンプの挙動はおかしくて笑ってしまいます。)

個人的には、少し前に登場した『Throne and Liberty』や昔からある『黒い砂漠』の方が軽くて綺麗に感じます。

UI・マップ表示などの不便さ

ゲーム性やバランス面についてはCBT段階では未完成で判断できませんが、UIの作りやクエスト誘導など基本的な操作面での不便さも感じました。

  • 行き先の表示が分かりづらく、クエスト進行で迷う
  • マップやマーカーの視認性があまり良くない

序盤のクエスト進行やマップに関連する不便な点は、序盤にゲームをやめてしまう原因にもなりそうなので、こちらも改善を期待したいところです。

MMORPGとしてはゲーム性以前の問題を感じる

Chrono Odysseyは確かに久しぶりの大規模MMORPGを予感させる作りで、ソウルライクという斬新なコンセプトにも可能性を感じます。

しかし、現時点では大前提に以下のような課題が大きく立ちはだかっている印象です。

  • とにかく重すぎて、スペックを満たしていないプレイヤーがふるい落とされる
  • 買い切り型という、試しづらい敷居の高さ
  • ノンターゲティングとソウルライクな戦闘がマシンスペックに左右されすぎる
  • 低FPSではエイムが難しく、職バランスが崩壊しそうな予感

現状のままでは「限られたハイスペック環境でしか快適に遊べないMMO」に留まり、MMORPGとして最重要なプレイ人口も、満足な数に達しない予感がします。

まず初めに、今よりも究極的に軽量化するような最適化やDLSS対応、UI改善などのアップデートが入れば、印象は大きく変わるかもしれません。

ゲーム性やストーリー、デザインを評価する前に、これらの問題を解決しないばかりはMMORPGとして流行する未来が想像できません。

今後の開発に期待しつつ、現段階では「厳しい評価」としておきます。

あとがき

正直なところ、「MMORPGが本当に楽しめるなら、価格がいくらでも、必要PCスペックが足りなくても買ってプレイしたい!」と思っているくらいには、MMOといジャンルが好きです。

今回の記事ではかなり厳しめの評価を下しましたが、それは「期待しているからこそ」でもあります。

『Chrono Odyssey』、どうか流行って、MMOの再流行のきっかけになってほしいしっかりと最適化されて、多くの人が楽しめる覇権タイトルになることを、心から願っています。

MMORPGの時代が戻ってきてほしいです。今後も、開発中のすべてのMMORPG作品を全力で応援しています!

©Chrono Studio / Kakao Games 当記事内の全ての画像は「Chrono Odyssey」CBT版より引用

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