【レビュー】ほとんどの行動が”運”で決まるボードゲーム風RPG『For the King』

ゲーム関連

はじめに

本作『For The king (フォーザキング)』は、まるでボードゲームを囲んでいるかのような、ターン制のローグライクゲームです。

ローグライク作品の中でも、本作はさらに運の要素が強く、毎回全く違ったゲーム体験になるのが魅力。

とはいえ、「単なる運ゲー」とは言えないバランスの良さも備えています。

セール時には400~700円ほどで購入できることもあり、コスパは抜群。

マルチプレイにもしっかり対応しているので、ローグライク好きやボードゲーム好きの方にはぜひ一度プレイしてみてほしいタイトルです。

ゲーム概要

タイトルFor The King (フォーザキング)
ジャンルターン制 / ストラテジー / アドベンチャー
プレイ人数1人 ~ 3人 (オンライン)
発売日2018年4月20日
日本語対応あり
価格(定価)2050円
総プレイ時間の目安30時間 ~
Steamレビュー(執筆時)非常に好評 87% (29,414件) 

『For The King』は、アナログボードゲーム風のターン制ローグライクRPGです。

プレイヤーは3体のキャラクターを操作して物語の舞台を冒険し、目的達成を目指し冒険します。ソロプレイはもちろん、最大3人までの協力プレイにも対応しており、友達と一緒に楽しむことも可能です。

Steamで80% OFF:For The King
For The King is a strategic RPG that blends tabletop and roguelike elements in a challenging adventure that spans the re...

評価 (4.2 / 5.0)

評価: 4.2

行動のほとんどに強い運要素があるアナログボードゲーム風のターン制ローグライクRPGです。1ゲームは3〜6時間と比較的長く、気軽に遊ぶは不向きかもしれません。

運要素の多さによる展開の振れ幅はかなり広めで、ローグライク作品の中でも特に高いリプレイ性があります。

強い装備を運よく引けたり、敵をスムーズに倒せたりする「ラッキーな展開」もあれば、一方で「想像しうる最悪の状況に陥ってゲームオーバー」となることも。

限られたリソースと時間(ターン)をうまく活用し、いかに被害を抑えながら攻略を進めるかを考えながらプレイするのがこのゲームの醍醐味。

更にゲームモードも豊富なので、間違いなく値段以上に楽しめるボリューム感があります。

プレイ後の感想

ファンタジー&ボードゲームを感じられる独特のグラフィックと、ターン制ローグライクというゲーム性に惹かれて購入。気づけば110時間以上プレイしていました。

本作は全体的にクリアまでの難易度が高く、ノーマルですらなかなかクリアできないこともしばしば。(特にマルチプレイ)

最初のうちは、運の下振れによる敗北に「理不尽さ」を感じることもありました。

しかし、プレイを重ねるうちに、このゲームが運の波を考慮した立ち回りや判断が求められるゲームバランスである気づきました。

不利な状況からの一か八か低確率の賭けに勝ったときの快感や、リスクを取って報酬を狙う選択など、戦略性と運が交差する場面が多いのがこのゲームの面白さです。

ゲームの魅力と特徴

  • 運で行動やイベントのほとんどが決まる斬新なデザイン
  • 下振れを想定して行動する必要がある、高いゲーム難易度
  • 豊富なモードと圧倒的なリプレイ性

運で行動やイベントのほとんどが決まる斬新なデザイン

行動や挑戦の殆どは、ステータス次第で確率は上がるものの、最終的に運
ランダムなイベントやエンカウント

攻撃の命中率、ダメージ、効果、マップの移動、さらにはイベントの発生まで―― 本作では、ゲーム中のほぼすべての行動が運によって左右されます。

ローグライクというジャンル自体に元々ランダム性が付きものですが、更にこのゲーム独特の運要素が加わり、常に自身の運を試し続けることになります。

エンカウント時に発生するイベントや挙動のバリエーションが非常に豊富で、毎回違った展開を楽しめます。

下振れを想定して行動する必要がある、高いゲーム難易度

80%の成功率のスキルでも、失敗して不発へ

最初はだれでも、「理不尽な運ゲー」に感じてしまうかもしれません。

ですが、運の下振れを想定して行動してこそ、このゲームのバランスの良さが見えてくるように思います。

想定しうる最悪の状況に備え、いかに少ないリソースで戦闘を乗り越えるか、どのようなルートや行動が最もリスクを抑えられるかを突き詰める、それこそが本作の醍醐味

また、不利な状況で数%の奇跡的な成功が起きたときの快感は格別です。

ローグライクの運要素を更に強くした展開の振れ幅が、このゲームのリプレイ性を高めてくれていると感じます。

豊富なモードと圧倒的なリプレイ性

DLCなしでも6つのゲームモード

本作の基本となるモードは、タイトルにもなっている「フォー・ザ・キング(For the King)」。これ一つだけでもボリュームは十分で、何度でも繰り返し遊べるリプレイ性の高さがあります。

それだけでなく、他に用意されているモードもいずれも同等のボリュームがあり、それぞれに異なるルールやマップ、攻略の流れが楽しめるよう設計されています。

中でも、マップ移動やクエスト進行の一切を省き、テンポの良い戦闘だけに特化したモードまでありるのは最高。「地下室の謎」は私が一番好きなモードです。

マルチプレイでの気になる点

マルチプレイに慣れていない場合、いくつか不便に感じる点もあります。

  • 1人 or 3人を前提としたゲームシステム (2人では遊びづらい)
  • ターン制ゲーム特有の待ち時間のだるさを加速させる要素

1人 or 3人を前提としたゲームシステム (2人では遊びづらい)

2人で遊ぶ場合、1人が3体のうち2体を操作しなければいけない

このゲームは3体のキャラクターを操作する仕様になっているため、2人でのプレイ時には片方が2体を担当することになり、操作量が偏ってしまいます。なので、実質2人では遊べません

1人だけ操作量が倍になってしまい、気を遣ってしまう場面もあります。

まあ、3人でプレイすればいいだけなんですけどね。1ゲームのプレイ時間が長めなので、人数と日程をあわせるのが少し大変です。2体編成でも遊べたらいいんだけどな……

ターン制ゲーム特有の待ち時間のだるさを加速させる要素

テンポよく遊べる戦闘オンリーのゲームモード

1ゲームのプレイ時間が長く、他プレイヤーの操作待ち時間でだれてしまいやすいのは、ターン制ゲームによくあることです。

ですが、このゲームでは以下のような仕様も相まって、細かいやり取りにストレスを感じることがあります。

  • 基本的に、全員が固まって行動しなければいけない。
  • 運によって移動距離が変動するものの、結局は一番遅い人に足並みを合わせて行動する必要がある。

とはいえ、戦闘だけをテンポ良く楽しめるモードも用意されているため、大した問題ではありません。

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