JunimoServerを使うと、プレイヤーの誰かがホスト役としてログインし続けなくても、同じ農場へ参加できます。ただし、サーバー用のSteamアカウントとゲームの所有、動かし続けるPCなどが必要です。普段の農場を移す前に、新規農場で参加と保存を確かめる使い方が向いています。
ここでは、JunimoServerの公式導入手順を、Linuxの64bit x86環境・Steamからの参加・追加コンテンツMODなしに絞って説明します。ゲームの開発元による公式専用サーバーではなく、コミュニティ製のツールです。

最初に確認する条件とバージョン
対象はJunimoServerのDockerイメージ「1.5.0-preview.140」です。previewは開発途中のバージョンなので、大切な既存セーブをいきなり移す用途には使わず、新しい農場から始めてください。
ゲーム側の対象はStardew Valley 1.6.15です。同じソースを使ったJunimoServer側の自動テストには、1.6.15 build 24356とSMAPI 4.5.2の組み合わせが記録されています。JunimoServerのイメージを固定しても、初回にSteamから取得するゲームまで同じバージョンに固定されるわけではありません。起動後にバージョンを確認し、異なる場合はこの手順の互換範囲から外れるため、先に公式の更新情報を確認してください。
用意するものは次のとおりです。
- Docker EngineとCompose V2を使えるLinuxの64bit x86環境
- サーバー専用のSteamアカウントと、そのアカウントが所有するStardew Valley
- 参加者それぞれのSteamアカウントとStardew Valley
- 常時稼働分の電力、または借りているサーバーの料金
サーバーと自分のゲームに同じSteamアカウントを使うと、サーバー側のログインが外れて再参加できなくなることがあります。ゲームを買った普段のアカウントを、そのままサーバーにも使える前提で進めないでください。
Dockerの操作に慣れていない場合や、全員が同じ時間に遊べる場合は、まず通常のマルチプレイの作成・参加方法を使う方が準備は少なく済みます。
サーバーを準備して、新規農場へ参加する
1. 対象バージョンのインストーラーを取得する
ほかのDocker Compose設定が入っていない、新しい作業用フォルダーで操作します。次のコマンドは、このガイドで確認したソースに固定した公式インストーラーを保存します。
curl -fsSL -o install-junimoserver.sh \
https://raw.githubusercontent.com/stardew-valley-dedicated-server/server/f318717ac06a780b6b21080b0263c16278d8e6e1/docs/public/install.sh
保存したスクリプトの内容を確認してから、対象イメージを指定して実行します。
IMAGE_VERSION=1.5.0-preview.140 bash install-junimoserver.sh
「Sign in to Steam and start the server now?」と聞かれたら、この手順では「n」を入力します。先に参加用パスワードと農場設定を決めるためです。インストーラーは「junimoserver」フォルダーを作り、イメージに対応するCompose設定と「.env」を用意します。
cd junimoserver
インストーラーが参照したイメージのソースも確認します。
docker image inspect sdvd/server:1.5.0-preview.140 \
--format '{{range .Config.Env}}{{println .}}{{end}}' | grep '^SDVD_GIT_SHA='
この手順の対象は「SDVD_GIT_SHA=f318717ac06a780b6b21080b0263c16278d8e6e1」です。値が空、unknown、別の値なら、そのまま先へ進まず配布情報を確認してください。移動する「preview」タグや「master」の設定ファイルを混ぜないことが重要です。
2. 日本語と参加用パスワードを設定する
「.env」をテキストエディターで開きます。既存の同じ設定を変更し、重複した行を作らないようにしてください。
IMAGE_VERSION=1.5.0-preview.140
API_ENABLED=false
VNC_PASSWORD=""
ALLOW_INSECURE_SETUP=false
STEAM_KEEP_LANGUAGES="ja-JP"
SERVER_PASSWORD="ここを自分たちだけの長いパスワードに変更"
「STEAM_KEEP_LANGUAGES」は日本語フォントを残す設定です。標準では非英語フォントが省かれるため、日本語チャットを使うなら初回のゲーム取得前に設定しておきます。
「SERVER_PASSWORD」は農場へ入るための合言葉です。例文のまま使わず、ほかのサービスと使い回さないものに変更し、参加する友達だけに伝えてください。
この構成ではWeb管理用のAPIとVNCを使わず、後述するサーバーコンソールで操作します。自動生成された「API_KEY」は残して構いませんが、農場の合言葉とは別物です。「.env」には管理情報が入るため、問い合わせやSNSへファイルごと貼らないでください。
Linuxで実行ユーザーのIDを合わせる場合は「id -u」「id -g」で調べた値を、それぞれ「USER_ID」「GROUP_ID」へ設定します。ルート権限やファイル権限を一律に緩める方法で解決しないでください。
3. 最初の農場設定を用意する
農場名やマップを指定したい場合は、ゲームサーバーを初めて起動する前に設定します。
mkdir -p .local-container/settings
その中に「server-settings.json」を作ります。次はスタンダード農場・共有財布・Steam参加用の例です。省略した項目には、このバージョンの初期値が使われます。
{
"Game": {
"FarmName": "FriendsFarm",
"FarmType": 0,
"MushroomCave": true
},
"Server": {
"CabinStrategy": "CabinStack",
"SeparateWallets": false,
"AllowIpConnections": false,
"EnforceFarmhandOwnership": true
}
}
- 「FarmName」は農場名
- 「FarmType」の0はスタンダード、5はフォー・コーナーズ、7はメドウランズ
- 「MushroomCave」のtrueはキノコの洞窟、falseはフルーツコウモリ
- 「SeparateWallets」のfalseは共有財布
「CabinStack」は、参加者ごとの小屋を管理し、各プレイヤーに自分の小屋を見せる仕組みです。通常プレイと同じ場所に小屋を並べる「None」ではマップ上の配置場所にも人数が制限されるため、最初は初期設定の「CabinStack」で進めます。
JSONのカンマや引用符を崩すと、意図した設定が読まれず初期値へ戻る場合があります。起動後に必ず設定を確認してください。すでに農場が作られている場合、ファイルを書き換えただけで農場の種類や名前を変更することはできません。
4. Steam認証を済ませ、サーバーを起動する
サーバー専用アカウントで、次のセットアップを実行します。
docker compose run --rm -it steam-auth setup
表示される案内に従ってSteamへログインし、Steam Guardを求められたら自分で認証します。ゲームファイルの取得が終わったら、設定されているイメージを確認します。
docker compose config --images
server、steam-service、discord-botに使われるタグが「1.5.0-preview.140」でそろっていることを確認します。Discord連携のトークンは、この導入では設定しません。
docker compose up -d
docker compose ps
docker compose logs -f
serverとsteam-authが起動し、サーバーの起動案内が表示されるまで待ちます。Discordを設定していないときにdiscord-botだけが終了状態になるのは、公式手順で説明されている動作です。
ログ表示をCtrl+Cで抜けても、バックグラウンドのサーバーは停止しません。続いてコンソールを開きます。
docker compose exec server attach-cli
入力欄で「info」を実行してJunimoServerのバージョンと招待コードを、「settings show」で農場設定を確認します。ゲーム本体のバージョンは「info」ではなく、起動ログの「SMAPI … with Stardew Valley …」という行で確認してください。ゲームが1.6.15以外、設定が意図と違う、起動が繰り返される場合は、友達を招待する前に原因を確認します。「settings newgame --confirm」は現在の農場の読み込み先を解除する操作なので、確認コマンドとして入力してはいけません。
5. Sから始まるコードで参加する
参加者はSteamからStardew Valleyを起動し、協力プレイの参加画面から招待コードを入力します。英語表示の場合は「Co-op」→「Enter Invite Code」を選び、Sから始まる招待コードを入力してください。
パスワード設定があるサーバーでは、最初に待機ロビーへ入ります。チャットで「!login 合言葉」を送ってから農場へ進みます。認証が済む前にアイテムを落とさないでください。
招待コードを友達にだけ送っても、それだけで非公開サーバーになるわけではありません。JunimoServerのロビーはPublic設定になるため、農場への参加制限には「SERVER_PASSWORD」を使います。
同じ人が再参加するときも、同じSteamアカウントとSコードを使います。Gから始まるコードや直接IP接続へ切り替えると、同じ人でも別の識別情報になり、自分の農夫を選べないことがあります。農夫が見つからないからといって、すぐに別キャラクターを作り直さず、アカウントと参加方法を確認してください。
遊び始める前に知っておきたい農場の動き
全員が抜けると、通常は時間が止まる
誰かが参加していれば、ゲーム内の時間は進みます。全員が抜けると通常はその時刻で停止し、次の参加者が続きを始めます。
ただし、午前1時を過ぎて無人になると、標準では5分の猶予後にホストが眠り、次の参加者は午前6時から始めます。祭り・結婚式・カットシーンの途中で全員が抜けた場合も、ホスト側のイベントを終えてから停止します。
「全員不在でも作物が自動で育ち続ける」サーバーではありません。また、ある人が不在でも別の参加者が遊んでいれば日付は進むため、共有財布の使い道や季節の進め方は事前に決めておくと安心です。
作物には植えた人の不在時に保護する仕組みがありますが、通常のStardew Valleyと完全に同じ管理ではありません。洞窟の選択やイベントの進行にも自動処理が入ります。普段のホストありマルチと同じ感覚で、大事な農場を移すのは避けてください。
まず一晩進め、保存と再参加を確かめる
最初は全員で参加できたところから、次の順番で確認します。
- 各自が自分の農夫を選び、担当する小屋へ入れるか確認する
- 全員が就寝して翌朝へ進み、保存の完了を待つ
- 一度ゲームを抜け、同じSteamアカウントとSコードで入り直す
- 自分の農夫・所持品・翌朝の日付が維持されているか確認する
小屋や参加人数、財布の設定は、実際に友達が入る前に決めておくと変更時の混乱を減らせます。すでに進めた農場で小屋の配置方式を変えると、単なる設定変更では済まない組み合わせもあります。
保存用ボリュームとバックアップは別
農場は「saves」ボリューム、設定は「.local-container/settings」に保存されます。SMAPIの日次バックアップは、サーバー内の「/data/game/save-backups」にあります。サーバーが起動している間に、次のコマンドで確認します。
docker compose exec server ls -al /data/game/save-backups
起動直後から必ず新しいZIPがあるとは限らないので、日時とファイルの存在を確認してください。同じPCや同じディスクに残っているだけでは、その機器の故障には備えられません。長く使う前に、農場のバックアップと設定を別の保存先にも残してください。
復元時にセーブフォルダーの名前を変えただけでは、サーバーが読み込む農場は切り替わりません。公式のバックアップ・復元手順(英語)で、対象ファイルと保存先を確認してから進めてください。
サーバーを終了するときは、コンソールを「cli exit」で抜けてから、作業フォルダーで「docker compose down」を実行します。通常のdownではDockerの保存用ボリュームは残りますが、「-v」を付けてボリュームごと削除しないでください。
SVEなどの追加MODは、通常マルチ対応だけで判断しない
JunimoServerの基本機能だけなら、参加者全員に同じサーバー管理MODを入れる必要はありません。一方、NPC・アイテム・マップを増やすMODは、サーバーと参加者で必要なMOD、バージョン、設定を合わせます。
特に注意したいのは、ホスト専用のイベントや操作を加えるMODです。人が操作しないホストがイベントを進められず、就寝や日付の切り替わりで止まる可能性があります。SVEが通常のマルチに対応していることだけで、このサーバーでの全イベントの動作まで判断することはできません。
最初の新規農場では追加コンテンツMODを入れず、参加・就寝・保存・再参加を確認してください。その後にSVEなどを使うなら、別のテスト農場でイベントと翌日への移行まで確かめてから、本格的に進める方が安全です。通常マルチでSVEをそろえる条件は、SVEのマルチプレイ案内で確認できます。
参考リンク
Stardew Valley © ConcernedApe.



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